山崎
最初はピアノ弾き語りじゃなくて、トリオだったよね。
大口
あぁーー、あれはね、クラシックを学んできた人がああいう場でやりたいとなって
始めたメンバーです。
山崎
みんな不思議な空気の。
お客さんもいっぱい来てて、人気あったよね。
大口
そうそう、やったね。
山崎
あれが初だよね。
大口
まだ働いてない時だよね。
山崎
聖子ちゃんとかやってたよね。
大口
そうそう、クラシカルポップみたいなことを。
山崎
最初から昭和歌謡ポップみたいなことをやりたい人なんだろうなぁというのはあったよね。
大口
そうそう、でも途中でこりゃだめだとなって路線を変えるんです。
山崎
でも昭和歌謡ポップ時代、長いよね。
大口
最初のCD作るまでは。
あれも泣きながら作ったよね。
山崎
あったね。
大変だったけど、面白かったな。
ライヴハウスなんだけど、私は、元々ライヴハウスだけをやりたい!って感じじゃなかったし、
作業するのが好きだったから、さよちゃんのCD作るって決まったら
アー写を撮るのに夢中になったり、自分はメインじゃないんだけど、気持ちが盛りあがって。
さよちゃんのワンマンもやったよね。私がPAやるとかいって。
大口
PA、やったんだっけ?
山崎
そう。照明も緑のフィルムとか買ってきて。
やるからには、、とかいって。
大口
あーそれね、グランドピアノを真正面に置いたんだよね。
山崎
そうそう!
それで後ろにも飾り付けして。
今思うと、文化祭的なノリなんだけど楽しくて。
さよちゃんがミュージシャンだった事で、私一人ではできない色々な実験ができたんだよね。
大口
お客さんが一流ミュージシャンばかりが来て。
山崎
来たねぇ。
大口
今思うとオンボロだった気がする。
山崎
なんか楽しかったんだろうね。
私にとっても。
大口
でもずっと、息切れ状態というか、はぁはぁ言ってたけどね。
山崎
そうそう。だって、店ですらうまく立ちあがってないのに
あれもやるこれもやるって感じで。
けっこうさよちゃんが体力あるでしょ。
私は精神力だけだから、たまに倒れるんだけど、さよちゃんは、体力的にも精神的にも着いて来てくれるから
ノリノリだったよね。
大口
体力だけはね。
山崎
あったよねぇ。
いつもつやつやでね。
大口
つやも落ちましたけど。
山崎
具合悪くて休んだりとか、なかったよね。
大口
それもすごい。
山崎
当時のあの店は休んじゃいけなかったもんね。
どっちかが休んだ時点で終了だったしね。
大口
でも本当に具合悪くなったりなかったかも。
風邪もひかなかったし。
山崎
わたしは年末の最終日に倒れたりとかはあったけど、
さよちゃんがいた3年間はお互いに、無遅刻無欠勤だよね。
大口
元気だったね、二人とも。
山崎
さよちゃんは吸収力良いって言うか、出演している人の良いところ、悪いところを
もうこう、すごい吸引力で吸収して、あっという間にすっごい変わったんだよね。
で、真面目だったさよちゃんはすぐにいなくなって。
大口
船長の教育のもとです。
山崎
私もこうしたいっていうのをすごく言ってたからね。
今はあんまり言わないけど。
多分、さよちゃんが一番知ってると思う。私の理想の店を。
一から十まで全部言葉にして言ってたから。
大口
うんうん。
山崎
こういうときは、スタッフは絶対こうしなきゃとか、
細かいところまで全部伝えてたから。
っていうのは、私はOL辞めて、バーとかで転々と働いてたんだけど、
けっこうスタッフとか店長さんの態度にがっかりして辞めることが多かったの。
なんでそんなにお客様をうやむやにするんだろうって。
自分は絶対そうじゃない店を作りたいっていうのが音楽がどうこうより、全然、強かった。
大口
うんうん、そういう感じだったよね。
山崎
だから、そこはもう全部伝えてた。
大口
勉強になりました、本当に。
山崎
泣いて笑っての数年間だったね。
大口
濃かった。
山崎
ね、濃すぎて。
大口
いやー、私は、でも勉強させてもらっただけって感じで、
お得な感じでした。
山崎
でも最初はそれこそ、さよちゃんも真面目だったし
バーに来る人もアルバイトさんだなって感じで見てたけど、
キャラが出始めたら、さよちゃんファンも来るようになって
そう言う意味では、初期スタッフとしての印象は濃いよね。
大口
わはは
山崎
ライヴとかイベントとかいっぱい出てくれてたしね。
大口
そうだねぇ。
なんか色々ありすぎて、どこをつまんでいいかわかんない。
おみんさんが、あの人良い、良いとか言って、
企画したイベントとかで、本当に良い人が出てて、悔しくて泣いたなー。
山崎
さよちゃんはやっぱね、そういう意味でどこにいてもアーティストだよね。
大口
よく言えば、だよ。
山崎
私、見てて、わかったもん。
今日スタッフだけど、絶対、メラメラしてるってなって。
大口
おみんさんに言われたことあるもん、悔しかろうって。
山崎
嫌なやつだね、それ(笑)
大口
いや、でもその時は真面目に言われて。
山崎
さよちゃんは、ほんとぐわんって伸びた。最初は本当にあどけなかったよね。
これだけ、変わるんだーって思うと夢があるよね。
大口
でもこれは船長の教えですよ、ほんと〜に。
山崎
でも私、音楽やってないし。
大口
演奏技術じゃないですよ。
LIVEはリヴですから。
山崎
良いこと言ったね、いま。
大口
今でもそのように思って生きています。
人間そのまま、みたいなところがあるから。ステージは。
(山崎が大口のおちょこに何度か目の日本酒を注ぐ)
大口
すみませんね、一度もつかずに。
山崎
いえいえ、いつものことで。
山崎
だから、飲んだり、遊び歩くようになってから
ぐんぐん良くなったよね。
やっぱ人間遊びって必要だよね。
大口
ほんとそう。
「人生はギャグだ」って手帳にメモってあるんです。
おみんさんの言葉。
山崎
私が言ったのか、、言いそう・・・(笑)
大口
「ほんとにね、ほんとにね、人生はギャグだよ。」
ってね、なんでもない仕事の合間に、おみんさんが突然言ってきたの。
山崎
今でも、変わってないな、そこは。
大口
うん、船長は変わってないよ。
やっぱギャグだよね。
山崎
そうでないとね。
運良く命与えてもらって、運良く生きてるんだからねぇ。
そんな神経質になってもしょうがないよね。
大口
まぁね。
山崎
すごい勢いで飲んじゃったね。熱燗にする分あるかな。
もう熱燗マシーンにいれよう。
これ、あんまり熱くしない方がいいよ。
ぬるめにしよう。
安いお酒はアツアツがいいけどね。
大口
そうだね、安いのはアツアツがいいね。こりゃいいね。
山崎
話変わるけど、さよちゃん、ネクスト辞めるでしょ。
それで、ボーカルの先生になったじゃない。
けっこうね、意外だったの。
絶対やらなそうだなって。
大口
絶対やる予定じゃなかったの、私の中でも。
やるもんかって。
山崎
一番やらなそうな人だなって思ってたのに、
まさかの先生ってびっくりしたんだよね。
大口
でしょ。
山崎
なんでやろうと思ったの?
大口
それなんだよねぇ。
今言えば、震災以降ってことになるのかな。
それまでは、演奏はやるけど、仕事は全然違うことをしてて。
でも、なんか、音楽でお金を稼ぎたいなって。
山崎
音楽でね。
さよちゃん自身は、ボーカルレッスン受けたことあるの。。
大口
ない。
山崎
まさかの。
大口
でも面接でも言ったんだけど、
トレーニングしてないなりの、オリジナルの技術で指導できますって自信満々に言って。
山崎
言ってる姿が目に浮かぶ(笑)
大口
そうだよね、やれることをやんなきゃって思ったんだよね。
そうなると、演奏ですぐにお金を稼ぐのは難しいけれど、それでも音楽で何かって思った時に、
教えるということを思いついて。簡単な事じゃないと思ったけれど。
山崎
ボーカルの発声法っていうのは、自分なりにやってたの?
大口
クラシックはね。
山崎
そっか、音大だもんね。
大口
でもそういう問題でもないんだよね。
なんか、変わらなきゃって思ったんだよね。
あとはもうちょっと、密に人と関わりたかったのかも。
山崎
ボーカルレッスンってさ、ネクストでもやってるから、私もたまに覗いたりするんだけど、
さよちゃんが聴いてるような曲は、きっと持ってこないよね。
大口
そうそう、すごいよ。勉強になる。
歌を習いに来るってくらいだから、マニアックな人が多いの。
だから、超コアなアニソンとか、ボカロとか。
今は、どの先生に聞いてもそれが一番多いっていう。
山崎
そうなんだ。
大口
ボカロはずいぶん減ったけど、
アニソンはまだ多い。
山崎
アニソンって、難しくない?
大口
難しいし、いまどきの曲は、Aメロ、Bメロ、サビって形がもう壊されつつあって。
1曲覚えるのがすごい大変なの。
山崎
そうだよね、展開するもんね、どんどん。
大口
また違うパターンが出てきた!っていうのが4つくらい。
山崎
そういうふうに育ってるから、すごいよね。音楽神経良いよね。
私なんか、展開しすぎて、覚えられないもん。。
ここではもう一回、サビに戻ってくれないと・・って思っちゃう。。
大口
そう、だからこれやりたいんですけどって持ってきてくれて
息が止まりそうになる、毎回(笑)
ほっ、これ?って。
すごいね、これ、すごい曲だねって5回くらい言っちゃう。
山崎
(笑)
さよちゃんが教えるときに大切にしてることってどんなこと?
大口
生徒さんの好みの問題もあるけど、、、
いかにあなたらしく歌いなさいってことを言う。
山崎
発声からやるんだよね?
大口
もちろんやるけど、でも人の体のことだから、お腹から声を出しましょうって言われて
具体的にどうやるのって言われたらわかんないじゃない?答えがいっこじゃないわけ。
ピアノだったら、この和音を出すには、これとこれとこれを押しますってあるけど、
身体の操り方だから、こことここをこうしますって
誰かが言ってもその人にとっては全然違う受け取り方だったりするじゃない。
それをいかに、あの手この手でイメージを膨らましてもらうか、っていう。
山崎
ほほう。目の前でレッスンしてさよちゃんが伝えたことで
その時間内にどんどん変わっていくのがわかる子とかいる?
大口
たぶんね、相性が合う人はあぁあぁってなっていく。
全然、えって人もいる。
特に男性とかはもっと理論を知りたがる。
私に理論なんてあるのかって、感じでしょ。
山崎
うん、ないよね。
大口
そう、ないでしょ。 でもね、私の中で、それはなぁ、言葉にしてもなぁっていうのがあるから、
音楽のときめきみたいな、あえて言葉にしちゃいけないようなことってあるでしょ。そういうのを上手く伝えたい!っていうのはあるんだけど。
なんとかこう、ね。
感性の部分を、、、
それがなんかこう葛藤はあるよね。
山崎
そもそも生徒さんって目標があるの?
人前でカラオケの機会にうまく歌いたいとか。
大口
そうそう、やっぱり付き合いで歌わないといけないとか、
忘年会でこれじゃどうしても、、とか。
人前なんかとんでもないけど、声は出したいとか。
そう言う人、意外と多い。
山崎
ふーん。声を出すことっていいもんね。
人前で歌わなくても。
1 2 3

10周年トップへ

ページのトップへ


cl