山崎
今また、シモさんがモンゴルでコンサートやったらみんながどんなふうに聴くのか気になりますね。
シモシュ
そうだね。あれからちょうど10年かぁ。
関係ないけど、この味噌でこれ食べてみて。めちゃくちゃうまいから。
山崎
おいしい〜。ほんとに美味しいおつまみ。
シモシュ
あれ、録音ってまわしてるの。
山崎
はい、もうとっくにまわしてますよ。
シモシュ
イエーイ。
山崎
シモさんってほんとに無邪気ですよね。
理想的な年の取り方。
やっぱり、年を重ねるごとに楽しめることが減ってくると思うんです、残念ながら。
色んなことを冷静に捉えるようになるし、何でも楽しめる人っていそうでいないですよ。
もちろん、シモさんも冷静な部分もあって活動されていると思うんですけど、何かを楽しもうってなった時のテンションが子供並み!これはすごいですよ。
最近、姉の子供に会いに行くんです。友達の子とちょっと遊んだことはありますが、子供と一日中一緒に過ごすのは初めてなんですよ。まぁ、すごい。エネルギーが。とんでもないです。
くたくたになるまで遊んで、寝て起きたら100に戻ってる!
シモシュ
わはは。尋常じゃないよね。
非生産的な事にすっごい集中するよね。大人から見て、それ無駄だけど、、ってことをずっとやってるよね。あれが大事なんだよね。子供の頃は。
山崎
最初はみんなこうだったんだ、って新鮮な気持ちで受け止めてます。
だんだん無くなったり、落ち着いたりしていくものなんでしょうけど、シモさん、だいぶ残ってますよね。
シモシュ
ぶっ。けっこう言われるんです、実は。
僕からすると何が?って思っちゃう。
僕の根本基準は面白いかどうか、なの。どこに行っても、それ以外の判断はしてないと思う。
山崎
シモさんがそうやって暮らしてるの、見ててもすごくわかる。
シモシュ
どっちか選びなさいって言われたら、絶対面白い方を選ぶ。
山崎
でも、何をやるときも絶対手を抜かないし、完璧主義の子供ですよね。
シモシュ
ぎゃははは。面白いこと、言うね。
山崎
すごいと思います。シモさんなんて、本当にスケジュール、ぎゅうぎゅうじゃないですか。忙しいからここまでしか出来なかったごめんね、ってよくあると思うんですけど、シモさんはやりますよね、必ず。
こういうちょっとした企画でも全力でくるだろうなって想像してました(笑)。
だから、いつ会っても新鮮なんです。
シモシュ
でもさ、こっちの方が面白いって思ってるのにやらないのは、精神衛生上良くないよね。で、残るのよ、絶対に。やっとけば良かったなぁって。
やっとけば良かった後悔なんてなるべくしたくないじゃない。
やって後悔ならまだいいけど。
山崎
ほんとにおっしゃる通りです。
でも、そうなると義務教育時代はちゃんと過ごせたんですか?
シモシュ
あぁ、だめだめだめ。ぼくいじめられっ子だったから。
中学高校と友達ほとんどいなかったの。
山崎
みんなには合わせずに、やりたいようにやってたのかな。
いじめって、本当にきついと思うんですよ。
子供の頃って学校が世界の全てだったりするから。どういう気持ちで過ごしてたんですか。
シモシュ
ほんとにね、引っ越しをした親を恨んだし、自己防衛ばっかりだよね。
今思うと、まぁ、子供の世界ってほんとに学校が全てだから、
とにかく一日が何もなく終わることが一番いいわけ。
なんだけど、俺はピアノ弾けたりしたから。
友達としては好きじゃないんだろうけど、弾いてくれない?とか言われて。
軽音楽部に引きずりこまれて。
その時に初めて、ロックを弾くの。
ヴァン・ヘイレンの「1984」が流行ってて、これやんないって言われて、バイトしてシンセ買って。弾いちゃったよ、ジャンプ(笑)。
で、結局教えちゃうの。当時は耳も良かったから、ギターのチューニング頼まれたり。
山崎
シモさんがヴァン・ヘイレンかぁ!新鮮!シモさん耳が良いのは昔からなんですね。
シモシュ
その時は、絶対音感で。今は大体音感なんだけど。
こういうのが何の音か、全部わかったの。(と、箸でテーブルを叩く)
親父がこれはなんだ、って色んなものを叩いて、「ド」とか「レ」とか答えて、それを並べて
ドレミファソラシドて打って遊んだこととかある。
山崎
それはすごすぎる。それって、生まれ持ってるものなの?
シモシュ
どうなんだろう。でも今は大体音感だから。
山崎
大体音感ってどんなのですか?総体音感ってこと?
シモシュ
うーん、俺が名づけたんだけど、大体この辺ってこと(笑)。
山崎
あっ、そういうことか(笑)。
子供の頃から絶対音感あると暮らし辛かったりしないですか?想像つかない。
シモシュ
逆にずっとそう聴こえてたから、わからない人がわからなかった。
山崎
へぇ、そうなんだ。信じられないです。ご両親も?
シモシュ
まったく、兄弟で僕だけ。
母子手帳を見ると、一歳くらいの時にはすでに人のもの真似ばかりしてたみたいで。三歳くらいの時に、父が撮ってくれたホームビデオがあるんだけど、とにかく音遊びばっかりやってる。
山崎
今のシモさんの基盤がすでに、、(笑)。
そういうのって、何なんですかね。母体にいる間に育った感性なのかな。
シモシュ
例えば、輪廻転生とかあるとすれば、前の魂がそれなんだろうね。
よくさ、小さい頃に、兄弟で遊んでいて、一人はすごく興味を示してるのに、もう一人は全く興味を示さなかったりするじゃない。だから人格出来てるんだよね、小さい頃に。
山崎
そうですよね。よく、気質は育った家庭環境で作られるって話もあるけれど、私は生まれつきも半分くらいはあるんじゃないかなぁと思います。
シモシュ
まず、リセットされてる状態でどうかっていうのも絶対あるよね。
山崎
そうですね。私もこれだけ音楽好きだから、親の影響なの、とか聞かれますが、親は演歌以外は聴かないし。親とかお姉ちゃんとか周りの友達の影響ではなくて、気付いたら自分で勝手にのめり込んでたんです。だから、私がライヴハウスなんて始めたから、家族はびっくりしてました。
シモシュ
みやこちゃん、次女?
山崎
はい、次女。
シモシュ
あぁーー。おれ次男。
山崎
次男次女気質ありますよね。
これまた関係ないって方もいますけど、ありますよね。
シモシュ
あるんだよ、これが!絶対ある。
長女とか長男とか、育った環境どうこうじゃなくて、独特な気質がある。
山崎
次男次女はけっこうお調子者というか、
几帳面に物事組み立てるよりは、波に乗りながら、ちょっとやってみちゃおうっていうのは上手い方かなと思います。
シモシュ
そうだよね。面白い話があるの。
ずっと長男だと思って生きてきて、50歳過ぎて実は次男だってわかった人がいるのよ。
ネクストにも来たことある人なんだけど。その人がそれがわかった瞬間に、どうりで!やっぱりそうだったのか!って思ったって言ってて。長男で生きてることにずっと違和感あったんだって。
山崎
その話、面白い!やっぱり何かありますね。
シモシュ
俺ね、次男でB型、みずがめ座なんだけど、変質者の要素が揃ってるんだよね。
山崎
あぁ、当たってる!(笑)。
私、自分が無いってシモさんに相談したことあるんです。覚えてますか?
こんなに自分が無くていいのかなって話をしたんです。
そしたら、シモさんが「大丈夫、みやこちゃん、ものすっごく自分あるし、マイワールドだから。」って。
シモシュ
わはは。俺、今、同じこと言おうと思った(笑)。
そのままいった方がいいと思うよ。自分が無いと思ったまま(笑)。
親の前の自分、子供の前の自分、恋人の前の自分、友達の前の自分、
仕事の時の自分・・・・というのは、全部役者として変えてるんじゃないか、ってある人が言ってたんだよね。ってことは全部演じてるってことだから、自分ってものは実は無いんだって言っていて、そう言われるとそうかなって思うよね。
山崎
うんうん、私も全く同じように考えて、自分の中で大問題になって、シモさんに相談したんです。
シモシュ
でも大丈夫。みやこちゃんはみやこちゃんだから。くくくっ。
山崎
例えば私、喋り方もこんなだし、親戚の中では、とろくて何も出来ないのがみやこって思われてたんです。それで可愛がってもらったりしていて。
だから、いまだに親戚の集まりとかに出ると、自分でお店をやっているとか、仕事のことを言ったりするのが悪い気がしちゃうんです。
とろくて、うまくできない自分でいなきゃって思っちゃって、わかってることもわかんないって、つい言ってしまうんですよ。
バリバリ仕事なんかやってたら、みんな気持ち良くないんじゃないかとか思っちゃうんです。
シモシュ
そうなんだ。自分の役割があるんだね。なるほどね。
でも今の話を聞くとさ、今でも、過去の経験+次女っていう役割を果たしてるよね。
みやこちゃん、けっこうバランス気にするもんね。
山崎
そうかもしれない。
シモシュ
でもさ、これ言ったら、この人終わっちゃうかもって時もあるよね。
だから、その人によって自分を変えるっていうのはみんなあるのかもね。
そういえば、最近ね、(心の)扉を閉めることを研究してるの。
おれ、いつも全開らしくて。
山崎
シモさんはいつも全開ですね。
シモシュ
でもね、少し閉じてた方がお客さんとの距離が保てて良い時があるんだよね。
この間、子供向けの公演があって、スタッフが今日のあれは良かったよね、って言ってくれたんだけど、俺、その時閉じてたんだよね。
向かうのは音楽に向かうだけであって、お客さんに向かうわけじゃないっていう。
その方がお客さんも自由に聴ける時があるじゃない。
山崎
ありますね。放置されてる方が。
シモシュ
一緒に楽しみましょう!って、時には迷惑な事もあるよね。
その時のお客さんによっても違うから一概に言えないけど、閉じるって手法を持っていてもいいかなって。
山崎
まさにリンクしていて、私も閉じる方法を学びたくて。
色んな方からご指摘いただくのですが、なかなかやり方がわからないんですよね。
開けていたい、開けていようって思って、長年生きてきちゃってるから。
シモシュ
でもさ、みやこちゃんは、あんまりわぁって見えないじゃない。
アップダウンないよね。俺はね、アップの時しか会ってないから。
ダウンの時、ものすごいから(笑)。大変だよ、俺が落ちてるとき。
山崎
シモさん、そんなことあるんだ。私、いつもこれかも。
シモシュ
そう、みやこちゃんは閉じてる感じはしないけど、テンションはいつも落ち着いてるじゃない。微振動に見えるから、羨ましい。
山崎
シモさんが落ちてるとこ、見たい。
シモシュ
いや、見ない方がいいよ。けっこう、周りの人、大変みたいよ。
山崎
安定したシモさんしか見たことないけど、安定しかしてない人が作れるものじゃないってことはわかる。
実際、シモさんがいうように、私はいつも精神的には安定しているんです。
落ちたとしても、自分の世界に籠ることはまずないです。
落ちたら、誰かと会って気晴らししようかな、お酒でも飲もうかなって思うくらい。
それってやっぱり、何かを生み出すタイプの人間じゃないんだろうなぁと思うところはあります。
やっぱり、私が憧れてる芸術家とか音楽家ってすごいんですよ。奇人変人。
波がすごすぎて、ついていけなかったりしますもん。
でも、それがあるから、良いものが生まれるのかなとも思います。
シモシュ
どんなジャンルであれ、作品を作るってことは喜怒哀楽のふり幅が大きくないと。
山崎
あれだけのものをぽーんって産んでるわけだから、穏やかだけって訳はないですよね。
シモシュ
実際、当たり障りない人ってつまらなかったりするしね。
山崎
そうなんですよ。だから素敵なステージやる人って、一見、普通に見えていても、話すと明らかに変だなって思います(笑)。
シモシュ
そうだよね。それにさ、それを見たいじゃない。
非日常な。日常やられても困るし。
山崎
そうなんですよ。やっぱり狂気みたいなものが宿っているところに心震えたりするんです。
シモシュ
どっかで自分が出来ないものをやってくれてるっていうのがあるよね。
だから社会性が無くても、人間性の部分で共感してくれる人はいるからさ。
俺、以前みやこちゃんが、あるアーティストのコンサートがCDみたいでつまらなかったって言ってたのがすごく印象的なの。
山崎
きゃはは。あれはね、本当に今でもたまに思い出します。
焦がれていったコンサートだったので、ショックだったんです。
あれ、これCD聴いてるだけで良かったんじゃないかなって。
シモシュ
でも例えば、CDと同じような演奏するアーティストがいたとしても、高揚する場合もあるよね。同じパターンを聴きたいとか。それはなんなんだろうね。
スタイルでやってるか、根っこの部分でやってるかってあるじゃない。あれって、意外と観てる人は見抜くんだよね。
山崎
見抜きますね。うまく説明できないけど、なんかすごいぞとか、上手いけどなんか違うんだよなって、感じ取るんですよ。しかも、自分だけじゃなく、他のお客さんも同じようなことを感じ取ってることって多いんですよね。
やっぱり、ステージは人間力だと思います。
そういえば、シモさんは何年か前に肉をやめたとおっしゃってましたよね。
それで変わったことってあるんですか?
シモシュ
すごいあるよ。
その時ね、胃腸炎になっちゃって。2回目だったの。で、両方ともだいたい仕事が過密でストレスで、、。
スタミナつけなきゃって、夜に焼肉食ったりしてたの。
1回目の時は急性胃腸炎で点滴打ったりして。
2回目はさすがに胃腸整えなきゃって思って、東城百合子さんっていう自然療法の第一人者の方の本を読んで、梅肉エキス飲んだら痛みが無くなっちゃったの。
で、その東城さんの本を読んでたら、肉は日本人の体質に合わないってあって
食べないようにしたら、みるみる体調回復して、身体変わっちゃったもんね。
山崎
東城さんの本、私も読んでます。自然療法ってやっぱりすごいですよね。
それまでは食事に関しては気にしてなかったんですか?
シモシュ
うん、あるもん全部食ってた(笑)。
山崎
今となっては全くイメージないですね。
シモシュ
だってもう肉絶ってから、15、6年経つんじゃないかな。
あんまりストイックにやると生きづらくなっちゃうから、全く食べないわけじゃないんだけど。
でもたまに食べると、動物性だってすごいわかるよね。
山崎
わかりますね。
私は逆で、30歳くらいまで肉を食べずに生きてきたので。
シモシュ
えっ!そうなんだ?
山崎
家庭がそうってわけじゃないんですけど、食卓には並んでいたんですけど食べてみて、あまり好きになれなくて。
30歳くらいまで本当に全く食べませんでした。
シモシュ
いまは食べられるの?
山崎
はい、食べれるんですけど、やっぱり大きい動物の肉はきますね。
生まれて初めてステーキ食べた時に、なんだかとっても興奮しちゃって、夜食べたんですけど、朝まで一睡も出来なかったんです。もう爛々としてしまって。
これはすごいな、エネルギーが強いなって思いました。
シモシュ
なるほどね。やっぱり、闘争心出ちゃうんだよね、肉食べると。
わかるなぁ。
これ食べたことある?
山崎
おやき?
シモシュ
ちがう、カマンベールチーズの上に味噌のっけたの。
すっげぇ、うまいから。まぜて、食べて。
山崎
日本酒と合いそう。
ふぇぇ、これはおいしい。シモさんすてき。
美味し過ぎてどんどん食べちゃう。
美味しい食べ物を作ったり、出せたりする人は全部そうなんだろうなって思います。
「食」ってすごく大切だから。
シモシュ
「食」って生きることだからね。
これ、適当な汁もの。食べて。すげぇのがあるんだよ、また。
(いただきものの)手作りの青唐辛子。これは絶対うまいから。柚子こしょう。
山崎
おいしそう。すごい。うわぁ。
シモシュ
ちょこっと入れてみて。
風味めちゃくちゃ良くなるから。
ほんとにちょっとね。ちょっとだけだよ。
山崎
いただきます。
うーーーーん。おいしい!この柚子こしょう。本当においしい。楽しすぎる。
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