山崎
そっか、そっか、なるほど。ふらっとくる方もいらっしゃるんですか?
服部
いますよ。ツイッターとかで存在を知って来てくれたりとか。
山崎
へぇ。この辺りっていわゆる二丁目で、お店がひしめき合ってるじゃないですか。
それぞれのお店の特徴みたいなものがあるんですか?
服部
はい、たくさんお店があるから選べるんですよ。どういうのがいいっていうのを。括りが大事というか。
二丁目のいわゆるゲイバーっていうのは、体系とか年齢で括られたりするんです。
大きい体系好きなら、あの店はそういう子が集まるよって。あそこは若い子来るよとか。
そういうお客さんに会いたければ、あの店が良いんじゃない、とかあるんですけど、うちの店は僕自身がこういう性格なので、お客さんを選びたくないし、全員ウェルカムしてるからすごく異質とは言われます。
女性の方も受け入れてるし。
僕はちょっと体系が大きいので大きい人が集まるって言うのはあるんですが(笑)。
山崎
(笑)。女性がふらっとくることもあるんですか?
服部
僕が知っている女性だったら、他のお客さんに気を使わせないですむんですが、全く面識がない女性が来た場合は、ゲイバーなんですみません、って帰って頂いたりします。
山崎
あぁ、その辺はやっぱり常連のお客様に気を使っているんですね。
服部
常連のお客さんが「ん?」って思ってしまったらそれは違うんじゃないかな思ってて。
やっぱりお客さんも馴染んでくると、僕の友達の女性は良い人が多いってわかってくれるので、女性の友達が来ますって伝えておいて来てもらうのは全然大丈夫なんですけど。
山崎
なるほど〜。ちなみに服部さんはどういう方がタイプなんですか?
服部
う〜ん、年下で、見た目はね、顔立ちが凛としている人が好きです。
山崎
いわゆる二枚目顔?
服部
って言われます。整った顔が好きだねって。
山崎
そうなんだ!年下が好きってことは可愛がってあげたい感じなんですか?
服部
可愛がると言うより、年下なのに同世代みたいに喧嘩しちゃう。
僕は思ったことをすぐ言ってしまうので。
出演者にも密な関係になるとすぐ思ったことを言っちゃうから、同じです(笑)。
山崎
その裏表の無さが魅力なのかもしれないですね。
こういうところでママをやっていたら、ファンの方とかもつきますよね。
服部
ファンかはわからないけど、僕に説教されたいって人は来る(笑)。
山崎
あはは、そっか、ちょっと怒られたい人たちですね。
服部
とらさんに言ったらどんな反応するかなって思って、とか言われます。
それ怒るパターンじゃんとか言って。
山崎
ほんとに怒られにくるんだ(笑)。
服部
年下の子はそういう感じで来てくれます。
山崎
やっぱりズバッとしてるから、そこが人気なんですね。
服部
仲良くならないと言わないので、ズケズケ言いだすと認められたって思ってくれるのかもしれない。
辛辣にされているってことは認めてもらえたのかなって(笑)。
山崎
そういう方々が数多く、、いるんですね。
服部
いるんですよ(笑)。
山崎
しかも、エバーグリーンって、シフトで今日は誰が入ってるか、というのを、みんなにわかるようにしているじゃないですか。
よく私もツイッターで、あ、今日この方なんだ、って思いながら見てるのですが、この時間に行けば絶対会えるってわかってるってなるとより来たくなりますよね。特にママには。
服部
そんなつもりもなかったんですけど、ママになっちゃいましたね。
でも、権力者ってよりは、僕が失敗したら、スタッフもお客さんも怒ってくれますよ。
山崎
いい関係なんですね。
私のイメージだと、服部さんがお店をやる話が急に出て、ポンポンって早かった気がするんですよ。
最初は相当大変じゃなかったですか?
服部
そうなんです。お話をいただいてから、お店をスタートするまで多分2ヶ月とかだと思うんです。
だから、どういう顔して働けばいいかわからなくて。
もともと、こういう街で働いてはいたんですが、その時はけっこう好き勝手でワンマンプレイだったんです。人を雇うって経験がゼロだし、どうしたもんかと思って。
だから、みんなに育ててもらった感じ。
ママなんだから、洗いものやらせないよって、スタッフが言ってくれたり。
山崎
素敵なスタッフさんですね。それにしても準備期間2ヶ月はすごい。
服部
そう、それで、最初入ってくれてた子は、経験が僕よりあって。
ママはこういうときはこうした方がいいよとか、アドバイスをくれて、見届けて辞めていきました(笑)。
僕らがいなくても大丈夫だって感じで。
他のお店とやり方が違うらしいんです。僕とスタッフの距離感、僕とお客さんの距離感とかも。
仲良しこよしって感じでもないんですけど。
そこはイベントのやり方がそのままお店になった感じですね。
山崎
そうそう、この間ツイッター見てたら、服部さんがお店のスタッフ同士のラインのやりとりをアップしてて。
「パンティかぶるの抵抗ある?」「いや、ないです」「じゃあ、明日はパンティかぶって営業しよう」みたいな。あれ、すごく面白くて!お気に入りにしちゃった(笑)。
ああいう感じで作戦会議してるんだなって(笑)。
服部
ノリで決まっていくんです、ものごとが(笑)。
山崎
すごく楽しそうだなって思った。
やっぱりイベントをずっとされてきたから、単純にバーをやるだけでなく、すごく色んな知恵やアイディアがある気がします。
服部
そうですね。一緒です、僕が主催で、スタッフが出演者、みたいな。
それでお客さんを迎える感じ。こういうこと、前もあったなぁってよく思ったりします。
山崎
そうですよね、一緒かもしれないですね。
ところで、お店の名前はどうやって決めたんですか?
服部
実は「evergreen」って候補は20個目くらいだったんです。
この場所は新千鳥街っていう二丁目の中でも一番古いエリアなんです。
本当はもうちょっと、独特な泥臭い感じの名前にしたかったんですけど、この地域で古い名前だと、本当にものすごい老舗っぽくなっちゃいそうだなって思って。
だったら英語でふわっとした感じにしたくて。あと、略したかったんです。
山崎
エバグリ、ですね(笑)。
服部
あとは、「ん」で終わって運気を上げたい、とかもあって。
「evergreen」造語で"一生枯れない、一生青春"みたいな意味があるんです。
それと「evergreen」って名前にしたら、僕の知り合いのミュージシャンが歌にしやすいかなっていうのは狙ってます(笑)。
山崎
あぁ!それは絶対ありますね!作りたくなっちゃうでしょうね。
服部
最初の候補は「駆け込み寺」って名前だったんです。
山崎
(笑)。
良い!!それはそれで、かなり魅力的!
服部
でもやっぱりこのエリアだと、すごく古い歴史のある感じになっちゃいそうで、怖くてつけられなかった。それにそういう名前にしちゃうと歌も作りづらいかなって(笑)。
山崎
おもしろいなぁ、駆け込み寺。
服部
で、ロゴは林レイナさんに頼むって決めていたので、レイナさん作です。
山崎
レイナさんのこと、本当に大好きですよね。
服部
そうですね、依存なのかなって思うこともあるんですけど。
山崎
それくらい、自分の心にいつも誰かが存在しているっていいですよね。
目標になりますし。私にもそういう人がいて、その人がいたから、10年やってこれた気がしています。
服部
へぇ。僕のイベントのきっかけは間違いなく、レイナさんなので。
最初はやっぱりレイナさんが出る出ないで自分の中のモチベーションの上がり下がりがあったんです。
でも今度のイベントはレイナさんは出られないですけど、レイナさんがいなくても良いイベントが出来たら、示しがつくというか。
今となっては、むしろ、周りの方が言ってきます。「あれ、今回レイナさん出ないの」って。
僕は彼女が音楽を続けてくれればそれで十分なので。
山崎
自分がすごいな、素敵だなって思った方のエネルギーを受けて、それを自分のやりたい別の形で達成出来ているところが素晴らしいなって思います。
やっている方も、そういう繋がり方ってすごく嬉しいと思います。やっている意味がありますよね。
服部
次のビール飲みます?
山崎
はい、飲みます!これ、食べて良いですか?
服部
どうぞどうぞ。服部さん、ご飯はいつもどうしているんですか?
服部
食べてから来ています。夕方食べてお店終わったらまた食べる感じで。
山崎
終わるのはもう朝ですよね。
服部
そうですね。だいたい始発。それかここで寝ます。
山崎
やっぱりハードですね。でもお店で寝たりするのも、数年後、良い想い出になったりしますよね。
二人
乾杯!
山崎
ここが今年で終わるのはいつ頃から決まってたんですか。
服部
今年の1月には決まっていました。
山崎
大分、早くから決まってたんですね。
服部
ここはオーナーがいるんですが、1年経って、オーナーと話したんです。
その時に僕はケツを決めた方がやりがいがあるなって思って。
そもそも、なんで二丁目でお店やってるんだろう、、って働きながら思っちゃうこともあって。
女性も来てくれたりしてて、二丁目独特の楽しみがあるわけでもないので、いつも迷いながらやっていたところもあって。

(ここで、同じく二丁目バー「Bench」のゆっこママ、登場。)

ゆっこ
ママ
こんばんはっ。
山崎
こんばんは、すみません、お邪魔しています。
ゆっこ
ママ
こちらこそ〜、あたしもお邪魔してる側、奇遇にも!みたいな(笑)。
カルピスウォーター。とらくんも。
服部
ありがとうございます。
こちらはベンチってお店のゆっこママっていって、テレビとかにも出てるんです。youtube観せてもいい?
ゆっこ
ママ
うん、いいよ。
服部
「月曜から夜ふかし」って番組知ってますか?
山崎
知らない、、、
服部
マツコ・デラックスがやってるやつなんですけど、それに出て。

(youtubeを観せてくれる服部さん。youtubeの自分の発言を完コピしているゆっこママ)

ゆっこ
ママ
(youtubeの自分の映像に合せて)「お疲れ〜みたいなのがあるんですけど。それの今二丁目で流行ってるのがあるんですけど、やっていいですか。"お疲レーシック〜、角膜ペリペリ〜!"良かったら使ってみてください。"お疲レーシック〜、角膜ペリペリ〜!"すごい流行ってます、はい。」
服部・山崎
爆笑
山崎
いや〜、おもしろい、本当におもしろい。
服部
今、すごいでしょ。女性のお客さんとか。
ゆっこ
ママ
お客さん、女性しかいない。ふふふふふ。
山崎
あっ、テレビを観て?
ゆっこ
ママ
ずっとゲイバーだったんですけど、テレビ出てからは一般の人も受け入れることにして、最初はそんなに影響なかったけど、ここ2ヶ月位かな、増えたの。
山崎
その女の子たちは、角膜ペリペリ見たさにやってくるんですか。
ゆっこ
ママ
そうそう。
山崎
そしたらやってあげるんですか。
ゆっこ
ママ
やらない。
山崎
やらないんだ(笑)。
ゆっこ
ママ
気分による。うざかったらやらない。
カルピスください!

(ここで、荷物が届く。)

服部
これ、明後日の衣装。
山崎
衣装があるの?(笑)。
服部
そうなんです、店子のパーティー。
ゆっこ
ママ
うちも、来週から3周年だからさ、あと十何件回んなきゃ。
服部
たいへーん!
僕も12月30日が終わりだから、何かやろうと思って。
ゆっこ
ママ
あぁ、ラスパね〜。
服部
そう、ラスパ。
山崎
本当に年末ぎりぎりなんですね、終わるの。
服部
契約が年内だから、30日までやって、31日に大掃除して、受け渡そうかなと。
けっこうな暴挙。大晦日にどこまでこの店を掃除できるのか、、、
山崎
それはすごい!
オーナーさんがいるんですものね。
服部
そうそう、ここはけっこうみんな狙ってた場所らしくて。
オーナーが押さえた後にやらない?って言われて。
そもそも最初は「曜日ママ」みたいな感じで、毎日ママが変わる話だったんだけど「僕が全部やります」って話になってて。そんなこと言った覚えないのに(笑)。
気付いたら「全部やってくれるんだって」言われて。
でも、それを言われた時に、やろうと思ったら誘えるスタッフ10人くらいいるし出来るかなって思って。
あ、じゃあ、やりますって勢いで言っちゃった。それがきっかけ。
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